【初心者向け】離職票の正しい書き方|発行ルールや算定期間の決め方を解説

【初心者向け】離職票の正しい書き方|発行ルールや算定期間の決め方を解説

従業員が退職する際、会社側で作成してハローワークへ提出しなければならない重要書類が「雇用保険被保険者離職証明書(離職票)」です。

「算定期間の区切り方が分からない」「賃金支払基礎日数って何を数えればいいの?」「本人の確認印はどうやって貰えばいい?」とお悩みの労務担当者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ハローワークの公式記入要領に基づき、離職票の発行ルール・各欄の正しい書き方・添付書類・提出時の注意点を分かりやすく解説します!

💡 【退職手続きの書類作成をサクッと終わらせたい方へ】

雇用保険や社会保険の「資格喪失届」など、退職時に必要な書類は当サイトの完全無料・ログイン不要の「簡単書類作成ツール」で1分でPDF作成できます。ぜひ業務効率化にご活用ください!

👉 【無料】簡単書類作成メインメニューへ

離職票は全員に発行する?(発行義務とルール)

退職者が発生した際、「全員分の離職票を作らなければならないのか?」と迷う方も多いですが、基本ルールは以下の通りです。

基本ルール:本人が「不要」と言えば発行不要

離職票は、退職者がハローワークで失業手当(基本手当)の受給申請をするための書類です。

  • 転職先が決まっている等の理由で本人が「離職票は不要」と希望した場合: 会社は離職証明書を作成・提出する必要はありません(資格喪失届のみ提出)。
  • 退職後に「やっぱり必要になった」と連絡があった場合: その時点で遡って離職票の発行手続きを行います。

⚠️ 【実務最大の注意点】「59歳以上」の退職者は全員発行が義務!

退職する従業員の年齢が「59歳以上」の場合は、本人が「不要」と言った場合であっても、会社は必ず離職証明書を発行・提出しなければなりません。

(※60歳以降の「高年齢雇用継続給付」の受給申請などで、60歳時点の賃金額を証明する必要があるためです。)

手続きの期限と提出先

  • 提出期限: 退職日の翌日から「10日以内」(※資格喪失届と同時に提出)
  • 提出先: 事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)

項目別の正しい書き方と計算ルール

ハローワークの記入用紙(離職証明書:離職票-2)に記載する主要項目について、公式の欄番号(欄⑧〜欄⑯)に沿って正しい書き方を解説します。

① 被保険者期間算定対象期間(欄⑧)と基礎日数(欄⑨)

退職日から過去に遡って、原則1ヶ月ごとに区切って記入します。

  • 期間の区切り方(欄⑧):退職日を起点として、1ヶ月ずつ過去へ遡ります。(例:3月31日退職の場合 → 1行目「3月1日〜3月31日」、2行目「2月1日〜2月28日」…)
  • 基礎日数(欄⑨):その期間中に給与の支払い対象となった日数です。
    • 月給制の場合: 原則としてカレンダーの暦日数(30日や31日など)を記入します。ただし、無給の欠勤日がある場合はその日数分を減らして記載し、備考欄(欄⑬)に「〇月欠勤〇日」と記載します。
    • 日給・時給制の場合: 実際に「出勤した日数+有給取得日数」を記入します。

② 賃金支払対象期間(欄⑩)と基礎日数(欄⑪)

会社の「給与締め日」に合わせて区切る記入欄です。

  • 対象期間(欄⑩):給与の締め日に合わせて過去へ遡って区切ります。(例:20日締めなら「21日〜翌月20日」)※給与締め日と退職日にズレがある場合は、一番上の行に「退職日までの端数期間」を記入します。
  • 基礎日数(欄⑪):締め日ベースでの給与支払い対象日数です。
    • 月給制の場合: 締め日期間の暦日数を記入します。無給の欠勤日がある場合はその日数分を減らして記載し、備考欄(欄⑬)に「〇月欠勤〇日」と記載します。
    • 日給・時給制の場合: 実際に「出勤した日数+有給取得日数」を記入します。

③ 賃金額 A・B(欄⑫)

退職前6ヶ月分(賃金支払対象期間ベース)の給与額を記載します。

  • 賃金額A(月給制):基本給+役職手当+残業手当+通勤手当(交通費)など、すべてを含めた額面金額を記入します。
  • 賃金額B(日給・時給制):実際に支払われた給与総額(通勤手当等を含む)を記入します。

※社会保険料や所得税を控除した後の手取り額ではなく、総支給額(額面)を記入してください。

④ 離職理由(欄⑦)と本人確認(欄⑮・⑯)

退職理由の該当項目に「〇」を付けます。離職理由は退職者の失業手当の給付開始時期や受給日数に直結するため、極めて重要です。

区分主な退職理由の例
自己都合退職転職、結婚、引越し、一身上の都合による退職など
会社都合退職倒産、解雇、事業所廃止、希望退職の募集など
定年・契約満了定年退職、有期雇用契約の期間満了(更新上限等)など

⚠️ 【重要】離職者本人の確認(欄⑮・⑯)と署名・押印

記載した離職理由について、必ず離職者本人に提示し、「⑮欄(離職理由に対する異議の有無)」および「⑯欄(離職者の判断)」の該当事項に〇を記入の上、本人の署名(または記名押印)をもらう必要があります。

※退職者と連絡がつかない・遠方へ転居した等の事情でどうしても本人の署名が取れない場合は、⑯欄に「本人退職済みのため記載なし」と記入して提出することで受理されます。

実務者が教える!現場のワンポイントアドバイス

【ハローワーク窓口で一番多い差し戻し理由】

離職票の審査で窓口担当者が最も厳しくチェックするのは**「月給制の欠勤控除と備考欄の記載」「通勤手当の算入漏れ」**です。

賃金台帳で「欠勤控除」が入っている月があるのに、基礎日数(欄⑨・⑪)が歴日数のままになっていたり、備考欄(欄⑬)に「欠勤日数」が書かれていないと必ず差し戻されます。

「賃金台帳に控除がある月=基礎日数を減らして備考欄に書く」を徹底しましょう!

また、失業手当の受給要件は、原則11日以上の出勤がある月が喪失日より直近2年間で12か月必要となります。離職票の1枚目で12か月の記入ができない場合は「続紙」に記入し提出する必要があります。

ハローワーク提出時の添付資料(持ち物)

記入した離職票-2を提出する際、ハローワークでは記載内容の事実確認のために以下の書類の提示・添付を求められます。

  • 賃金台帳: 退職前1年分程度の給与明細・支給控除の実績がわかるもの
  • 出勤簿・タイムカード: 退職前1年分程度の出勤状況がわかるもの
  • 退職理由の確認書類: 退職届、雇用契約書、就業規則など(※会社都合や契約満了の場合に必要)

提出前の最終セルフチェックリスト

ハローワークへ提出する直前に、以下の4点を必ず確認しましょう!

  • 賃金額(欄⑫)に「通勤手当(非課税交通費含む)」が含まれているか?
  • 月給制で欠勤がある月は、基礎日数を減らし備考欄(欄⑬)に「欠勤〇日」と書いたか?
  • 離職理由(欄⑦)と本人確認欄(欄⑮・⑯)の〇付け・記入漏れがないか?

まとめ

離職票の作成は、過去の給与や日数を遡るためやや手間がかかりますが、計算のルールさえ押さえれば迷うことはありません。

  1. 59歳以上は本人の希望にかかわらず全員発行が必須
  2. 退職日の翌日から10日以内にハローワークへ提出
  3. 欠勤日の基礎日数調整と通勤手当の含め忘れに注意

退職手続きをスピーディーかつ正確に終わらせるために、ぜひ本ガイドをお役立てください!

👉 【無料】簡単書類作成メインメニューへ

コメント