【2026年8月】災害や事業縮小から雇用を守る!厚労省「雇用調整助成金の特例措置」と中小企業の活用ガイド

【2026年8月】災害や事業縮小から雇用を守る!厚労省「雇用調整助成金の特例措置」と中小企業の活用ガイド

はじめに:予期せぬ災害・事業縮小時に会社と社員を守るセーフティネット

自然災害(地震・台風等)や原材料調達の遅延、取引先の被災など、自社の努力だけでは防ぎきれない突発的な事態によって、一時的な操業停止や休業を余儀なくされるケースがあります。

そうした際、従業員を解雇することなく休業手当を支払って雇用を維持する中小企業を支援するのが、厚生労働省の 雇用調整助成金 です。

2026年8月20日、厚生労働省は災害に伴う大幅な要件緩和を行う「特例措置」の実施を発表しました。本記事では、特例のポイントと中小企業の事業主・社労担当者が知っておくべき実務手順を解説します。

厚労省が発表した「雇用調整助成金 特例措置」の最新ポイント

厚生労働省の 令和8年熊本地震に伴う雇用調整助成金の特例を実施します では、通常時と比べて大幅な規制緩和が盛り込まれました。

主な特例緩和の内容

  1. 直接被害による事業活動縮小も対象: 通常、施設・設備の損壊など直接的な被害による休業は助成対象外ですが、「修理部品の調達難や修理業者の手配に日数を要する」といった理由があれば助成対象となります。
  2. 残業相殺ルールの撤廃: 休業を実施する一方で一部の業務で所定外労働(残業)が発生した場合でも、助成対象の休業日数から残業時間分を差し引く(控除する)取扱いが撤廃されます。
  3. 教育訓練助成率引き下げルールの撤廃: 一定期間経過後の教育訓練実施率による助成率の引き下げペナルティが撤廃され、より柔軟に休業・訓練を実施できるようになります。

自社は対象になる?基本の受給要件チェック

雇用調整助成金(特例含む)を活用するための基本的な条件は以下の通りです。

  • 雇用保険の適用事業所であること
  • 売上高等(生産指標)が一定割合以上減少していること: 最近数ヶ月の売上や生産量が前年同期比などで減少している必要があります。
  • 労使協定を結んで「休業」を実施し、休業手当を支払っていること: 労働基準法第26条に基づき、平均賃金の6割以上の休業手当を支払っている実績が必要です。
  • 解雇等を行っていないこと: 一定期間内に事業主都合による解雇を行っていない場合、助成率が優遇されます。

社労担当者が押さえておくべき申請実務と負担軽減のコツ

「手続きが難しそう」と敬遠されがちな助成金ですが、ポイントを押さえればスムーズに進められます。

① 「休業協定書」の締結と勤怠・賃金台帳の記録

従業員代表(または労働組合)と「いつ、誰を、どのような条件で休業させるか」を定めた休業協定書を書面で交わします。また、出勤簿・タイムカードに「休業日」を明確に記録し、賃金台帳に支払った「休業手当」の額を明記しておきます。

② ハローワーク・労働局への事前相談

災害発生時や緊急時には受付窓口で手続きの簡素化や相談窓口が設置されます。要件に該当するか不安な場合は、最寄りのハローワークまたは都道府県労働局の助成金窓口へ早めに相談しましょう。

③ キャリアアップ助成金等の関連制度との併用確認

災害復旧に伴う非正規雇用労働者の待遇改善や正社員化を検討する場合、厚生労働省の キャリアアップ助成金 などの別コースとも組み合わせて社内体制を再構築することができます。

まとめ:非常時こそ「公的支援制度」を迅速に活用しよう

突発的なトラブルや災害に直面した際、焦って人員整理を行うと、事業再開時の深刻な人手不足につながってしまいます。

国の助成金制度を正しく理解し、万が一の事態でも従業員の雇用と生活を守りながら事業継続を図れるよう、労務の知識として備えておきましょう。

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